KPTとは
KPT(Keep・Problem・Try)は、日本で最も広く使われているレトロスペクティブフレームワークです。シンプルな3つのカテゴリで振り返りを行うため、初めてレトロスペクティブを導入するチームにも取り組みやすいのが特徴です。
- Keep(続けること):うまくいったこと、今後も継続したい良い習慣や行動
- Problem(問題点):困ったこと、改善が必要な課題や障害
- Try(試すこと):次のスプリントで試してみたい改善策やアイデア
KPTの進め方(AgileExperience版)
Step 1: 準備(5分)
AgileExperienceでルームを作成し、レトロスペクティブタブを選択します。フレームワークとして「KPT」を選び、チームメンバーにURLを共有します。匿名モードを有効にするかどうかを決め、ルールを説明します。
Step 2: Keep収集(10分)
まず良かったことから始めます。これにより、ポジティブな雰囲気でセッションをスタートできます。各メンバーが思いつく限りのKeepを投稿します。
- 「コードレビューの品質が上がった」
- 「朝会の時間が15分に収まるようになった」
- 「〇〇さんがペアプロを積極的に提案してくれた」
Step 3: Problem収集(10分)
続いて問題点を出します。匿名モードが有効なら、言いにくいことも出しやすくなります。人を責めるのではなく、仕組みや状況に焦点を当てることが重要です。
- 「リリース直前にバグが発見されることが多い」
- 「仕様変更の連絡が遅れがち」
- 「テストデータの準備に時間がかかる」
Step 4: 投票と議論(10分)
全員でProblemを確認し、重要度の高いものに投票します。投票数の多いProblemについて、原因と対策を議論します。
Step 5: Try決定(10分)
議論を踏まえて、次のスプリントで試すアクションを決めます。1-3個に絞り、それぞれにオーナーと期限を設定します。「〇〇さんが、△△を、次のスプリント終了までに実施する」という形で明確化します。
よくある失敗パターン
失敗1: Keepが出ない
問題ばかりに目が行きがちですが、良かったことを認識することも重要です。対策として、「〇〇さんのおかげで」という感謝ベースの視点を促したり、スプリントの成果物を振り返りながらKeepを探したりします。
失敗2: Problemが人への批判になる
「〇〇さんが遅刻した」ではなく「朝会の開始が遅れることがあった」のように、行動や状況にフォーカスした表現を促します。ファシリテーターが投稿を言い換えて提示することも有効です。
失敗3: Tryが実行されない
「テストを増やす」のような曖昧なTryは実行されません。「〇〇機能に対するユニットテストを5件追加する(担当: 山田、期限: 2/15)」のように具体的なタスクに落とし込みます。
KPTを成功させるコツ
- 定期的に実施:2週間に1回など、習慣化することで改善サイクルが回る
- 前回のTryを確認:「前回のTryはどうなりましたか?」と必ず振り返る
- 小さな改善を積み重ねる:大きな変革より、小さな改善を継続する方が効果的
- 全員が発言する:オンラインツールなら、全員が同時に投稿できる
まとめ
KPTはシンプルながら、正しく運用すればチームを継続的に改善できるパワフルなフレームワークです。AgileExperienceを使えば、匿名投稿、投票、履歴管理がスムーズに行えます。まずは次のスプリント終了時に、チームでKPTを試してみてください。