スクラムポーカーとは
スクラムポーカー(Planning Poker)は、アジャイル開発チームがユーザーストーリーや機能の工数を見積もるための手法です。 1990年代にJames Grenningによって考案され、その後Mike Cohnの著書によって広く普及しました。
この手法の最大の特徴は、チームメンバー全員が同時にカードを出すことで、 他のメンバーの意見に影響されない独立した見積もりを行える点です。 これにより、アンカリングバイアス(最初に提示された数字に引きずられる現象)を防ぎ、 より正確な見積もりを実現できます。
スクラムポーカーのメリット
- 認識の統一:チーム全員が同じタスクについて議論することで、要件の理解度を揃えられます
- バイアスの排除:同時にカードを出すことで、声の大きいメンバーに影響されません
- 知識の共有:見積もりの根拠を議論することで、チーム内の知識移転が促進されます
- 精度の向上:継続的に実施することで、チームの見積もり精度が向上します
- エンゲージメント:全員参加型のため、チームの一体感が生まれます
スクラムポーカーの進め方
基本的な進め方は以下の通りです:
- ストーリーの説明:プロダクトオーナーが見積もり対象のユーザーストーリーを説明します
- 質疑応答:チームメンバーが不明点を質問し、理解を深めます
- カード選択:各メンバーが自分の見積もりを表すカードを選びます
- 一斉公開:全員が同時にカードを公開します
- 議論:見積もりが大きく異なる場合、最高値と最低値を選んだメンバーが根拠を説明します
- 再投票:必要に応じて議論後に再度投票を行い、合意を形成します
フィボナッチ数列を使う理由
スクラムポーカーでは、1, 2, 3, 5, 8, 13, 21といったフィボナッチ数列が一般的に使用されます。 これは、タスクが大きくなるほど不確実性が増すという現実を反映しています。
例えば、1と2の違いは明確ですが、13と14の違いを正確に見積もることは困難です。 フィボナッチ数列を使うことで、「だいたいこのくらい」という相対的な見積もりが可能になり、 無駄な精度追求を避けられます。
効果的なスクラムポーカーのコツ
- 基準ストーリーを設定:チームで「3ポイントの基準となるストーリー」を決めておくと、見積もりの一貫性が保てます
- 時間制限を設ける:1つのストーリーに時間をかけすぎないよう、議論時間を制限します
- 「?」カードの活用:情報が足りない場合は「?」カードを使い、追加調査が必要であることを示します
- 継続的な振り返り:実際の工数と見積もりを比較し、精度を改善していきます
リモートチームでのスクラムポーカー
リモートワークが普及した現在、オンラインでスクラムポーカーを実施するニーズが高まっています。 AgileExperienceのようなオンラインツールを使うことで、物理的なカードがなくても リアルタイムでチーム全員が参加できる見積もりセッションを実施できます。
オンラインツールのメリットとして、履歴の自動記録、参加者の状態確認、 結果の即時集計などが挙げられます。特に、全員が同時にカードを出したかどうかを システムが管理してくれるため、公平性が担保されます。
まとめ
スクラムポーカーは、チーム全員の知見を活かした見積もりを可能にする強力な手法です。 正しく実践することで、見積もりの精度向上だけでなく、チームのコミュニケーション改善にも 貢献します。ぜひAgileExperienceを使って、チームでスクラムポーカーを始めてみてください。